安倍首相とエルドアン大統領が両国の絆を描く
映画『海難1890』を異例の共同鑑賞!
11月13日(金)の夜にトルコ共和国ユルドゥズ宮殿にて
『海難1890』プレミア上映会が行われました。
エルドアン大統領、安倍首相、そして、本作の監督田中光敏が出席。さらに本作に出演したトルコ人俳優のケナン・エジェ、メリス・ババダーも同席し、鑑賞しました。上映が終わると自然に拍手が起こりました。
<田中監督>
「トルコの皆様、そしてエルドアン大統領閣下、映画を作るにあたって、またロケするにあたってご協力とおもてなしに感謝します。10年前から日本とトルコとの友情を描き、残し、伝えたいとひとつひとつ積み上げて参りました。積み重なる力は奇跡を起こす、両国のご協力があってこの作品が生まれました。この125年のトルコの日本の友情をみならって、私たち映画人も、学び友情の輪を広げ、世界への平和、友情のメッセージとして広がっていくことを願います。最後にエルドアン大統領閣下、安倍首相閣下の友情に感謝します。」
と述べました。
<安倍首相>
「ただ今、エルドアン大統領と見た「海難 1890」は人類に普遍的な勇気と思いやりの物語であるとともに、エルトゥールル号事件125周年、トルコ航空による日本人救出30周年という記念すべき年の集大成といえる作品であると思います。和歌山県・串本町で嵐に遭遇したトルコ軍艦の乗組員を命がけで救出し、献身的に介抱した日本人。ミサイルが飛び交うイラン・イラク戦争のもと、テヘランで各国の人々が脱出に向けて一刻を争う中、危険を顧みずトルコ航空の特別機を派遣し、日本人を優先的に救出をして頂いたトルコの人々。125年前に、日本人が海で見せた精一杯の友情に対して、トルコの人々は95年後に空で応えてくれました。1985年3月、トルコによる日本人救出の際、外務大臣であった父・安倍晋太郎の秘書官として、私はこの歴史的瞬間の話を耳に致しました。あの時の感動と感謝の気持ちは今でも忘れませんし、今、プレミア上映を一緒に拝見をさせて頂きまして、あの時の感動・感激が再びよみがえって参りました。日本とトルコの人々は熱く温かい気持ちを持ち、お互いを助け合う強い絆で結ばれています。日本とトルコは広いアジアを東西から支える2つの翼です。エルドアン大統領とともに手を取り合って日本とトルコが作るその2つの翼をより強く大きく、羽ばたかせていきたいと思います」
と述べました。
<ケナン・エジェ>
「二つの国の友情と(安倍首相が)G20の前にイスタンブールに寄ってくれたことに感激です。そこにも友情が強く現れています。日本の歴史に残る1日になったのではないかと思います。友情があったからこそできた上映会でした。」
また、両首脳は映画のポスター2枚にそれぞれがサインをし、一枚ずつ、持ち帰りました。
※ユルドゥズ宮殿とエルトゥールル号
→「エルトゥールル号」を日本へ派遣したオスマン帝国第34代のスルタン、アブデュルハミト2世が1877年より33年間過ごした宮殿。当時、アブデュルハミト2世は日本における明治維新後の目覚ましい近代化促進に共感を持っていた。また、1887年、明治天皇の甥にあたる小松宮彰仁親王殿下が明治天皇の親書を持ってイスタンブールを訪問、彼を謁見している。その答礼使節団として、1889年に日本へ向けて出航させた軍艦こそが、エルトゥールル号だったのである。
(C) 2015 Ertugrul Film Partners
<STORY>
1890年、和歌山県串本町沖。後のトルコであるオスマン帝国の親善使節団を乗せた軍艦エルトゥールルが座礁して大破、海に投げ出された乗組員500名以上が暴風雨で命を落とす。そうした過酷な状況下で、元紀州藩士の医師・田村元貞やその助手を務めるハルら、地元住民が懸命の救援活動に乗り出す。イラン・イラク戦争中の1985年、日本政府は危機的状況を理由に在イラン日本人の救出を断念。そんな中、トルコ政府は彼らのためにある行動を取る。
<STAFF&CAST>
監督 :田中光敏
出演 :内野聖陽 忽那汐里 夏川結衣 小澤征悦 笹野高史 竹中直人 ほか
配給 :東映
映画『海難1890』公式サイト
2016年12月5日(土)全国公開!