©2018「のみとり侍」製作委員会
阿部寛、初お披露目のちょんまげ姿でスッポンから堂々登場!
伝統ある松竹座で豊川悦司・桂文枝と「いらっしゃーーい!!」
2016年に大ヒットを記録した『後妻業の女』の鶴橋康夫監督が、約40年、映画化を熱望し続けた時代劇『のみとり侍』が5月18日(金)より全国公開を迎えます。
江戸時代に実在した猫の蚤をとって日銭を稼ぐ仕事“蚤とり”稼業。その実態は女性に愛をご奉仕する添寝業だったという創作を加えた小松重男の傑作短篇集「蚤とり侍」を、鶴橋監督自ら物語を再構築し、監督・脚本を一手に担います。左遷され裏稼業を命じられるエリート藩士・小林寛之進に挑むのは、国民的俳優・阿部寛。共演には、寺島しのぶ、豊川悦司、斎藤工、風間杜夫、大竹しのぶ、前田敦子、松重豊、桂文枝と個性的な面々が集結!名匠・鶴橋監督のため、まさに“一肌脱いで”参戦した役者たちの演技合戦も見物の一つです!
そんな本作の公開を記念して、本日4月29日(日)、主演の阿部寛、豊川悦司、鶴橋康夫監督が揃って大阪へ赴き、老中・田沼意次役を演じた桂文枝も合流し、【浪速プレミア】と銘打った大阪完成披露試写会舞台挨拶が開催されました。
本イベントは上映後、本編の余韻も冷めやらぬなかスタート。
キャストたちは会場である松竹座の特性を活かし、煌びやかなムービングライトの中、花道から登場。まず豊川、桂が役衣装で登場すると、今まさにスクリーンの中から飛び出してきたかのようなキャストたちの姿に会場は大盛り上がり!そしてちょんまげ姿をお客様の前で初お披露目となった阿部寛が花道上のスッポン(せり上がり)から登場すると、更なる歓喜の声が上がりました!
「このような素晴らしい場所で舞台挨拶が出来ることに感謝いたします。ご来場ありがとうございます。」と阿部の挨拶からトークセッションがスタート。
一昨日から大阪入りを果たしていた阿部と豊川に大阪の魅力を問うと、阿部は「取材をさせて頂いたなかでも2日間、美味しい食事を頂きまして…ですが本日ここにいる皆様の包み込むような笑顔に一番“大阪”を感じています。」と語り、会場を沸かせると、「僕は大阪出身なので凱旋となりましたが、ここにいる皆様全員親戚のようです!実家に帰ってきた気分です!」と豊川が負けじと笑いを誘っていました。
そして話題はイベント会場となった【松竹座】について。1923年の開館以来、約100年にわたり長年歌舞伎や音楽劇、映画を上演しており、“大阪の文化の殿堂”と言われる松竹座。『のみとり侍』(東宝配給)は、全編を京都撮影所(東映)で撮影したため、本日、松竹座(松竹)でのイベントをもって、邦画3社の垣根を越えた史上初のコラボを達成することとなりました!
松竹座に初の登壇となった阿部と豊川は登場時に花道やスッポンを使用した感想として阿部は「まさかあんなところから出てくるとは(笑)スタッフさんが僕の身長を見誤ったのか、意外と低くてスタンバイをする台が高く上がってしまっていて。普通に立ったら皆さんに見えてしまうくらいだったので、ちょっとしゃがんで待っていました。なのでせり上がりは僕の自動です。(笑)」と登場時の様子を暴露。
豊川は「恥ずかしかったから走って花道を駆け抜けちゃった。(笑)」と茶目っ気たっぷりのご様子でした。桂は唯一松竹座の舞台に登壇経験があるなか、なんと花道からの登場は初めてだったらしく、思い思いに楽しんだとのことです。それよりも桂が語りたかったのは、「先ほど邦画3社の垣根を越えたと言っていましたが、よしもとの私が“松竹”座に出るのも珍しいのよ?」と玄人ならではの感想が飛び出しました。
続いて撮影時のエピソードを問われると、阿部と豊川は映画では初共演となったため、お互いの印象を「鶴橋組をよく理解されていて、この佇まいで、現場でも揺るぎないお姿でした。そんな豊川さんの存在が非常に助かっていましたし、豊川さんは本当に“名シーン”を作りだすことが出来るお方だと思いました。」「とても真摯で命をかけて映画に向き合う阿部さん。同じ方向を向き、同じ熱量でいてくださる阿部さんとは心地いい時間を過ごしました。今度ご飯行きましょう。(笑)」とお互いを褒め称え、和気藹々とした様子を見せました。そんな2人に鶴橋監督は「まさしく本編の寛之進と清兵衛のようだった」と嬉々として語り、鶴橋組の信頼感が垣間見えました。
そして最後に、阿部と桂の共演シーンについて。桂が「私の最初のシーン、阿部さんは出番がなかったのに来てくれたんですよ。すごく嬉しかったのですが、あれは私の演技が心配だったのかな?(笑)」と阿部にジョークを飛ばすと、阿部は苦笑いをしながら「あのシーンは表立ったところでの撮影で、自分自身も楽しみにしていたんですよ。心配は少々しかありませんでした。(笑)」と桂にジョークで返し、和やかな雰囲気で撮影時の思い出を語っていました。そして阿部は桂のクランクアップ時に、監督から「阿部も何か言え」と言われ、桂に向かって「いらっしゃーい」と言ってしまったことを悔やんでいることを暴露。「役者人生で一番静寂を感じました」と阿部は語りましたが、桂は「いやいや、高く包み込むような素晴らしい『いらっしゃーい』でしたよ。阿部さんは本当に何をやってもお上手なんですから」と語ると会場は大爆笑。この機会に改めて桂が本家本元として「映画「のみとり侍」をご覧にいらっしゃーい!」と披露をすると、桂は阿部・豊川・監督にまで披露を促し、大阪の来場者の皆様に向けて、3人見事なハモリのある「いらっしゃーい」を披露いたしました。
大阪らしい陽気な笑いに包まれ、大盛況のうちに舞台挨拶は終了いたしました。
<コメント>
阿部寛
松竹座という舞台でやらせてもらえたというのは自分の中で非常に嬉しかったです。せり上がりから出てきた時の
お客さんがとても温かくて、映画を観てくださった後でしたし、尚更笑顔でいてくださったのでしょうか。
非常に良い手ごたえを本日のお客さんから頂きました。役衣装は一年ぶりに着ましたが、撮影の時のことを
思い出しますね。懐かしいです。そして個人的にずっとトラウマだった「いらっしゃーい」。
それがおかげさまで今日晴れました、ありがとうございました。(笑)
本作は人間の負の部分を明るくポップに描いています。江戸の青空の下で歩く我らのことを楽しんで見てもらえると嬉しいです。お気に召して頂けたら、是非周りにも広めていってください。
豊川悦司
大阪で、このような素晴らしい舞台を揃えていただいて、監督、阿部さん、そして何より文枝師匠の生トークを傍で聞くことができて、光栄です。本当に良い思い出になりました。ありがとうございました。この衣装、まさかもう一回着れるとは思っていなかったのでとても楽しませて頂きました。自分的に今日で清兵衛とはお別れかと思うとすごく寂しいのですが
皆さんは是非スクリーンに会いに来てください。
桂文枝
やはり阿部さん、豊川さん、役者さんは違いますね。背の高さもそうですけど、立ち居振る舞いというか佇まいがすごい。
本作に出演したことは、人生の中でもとても良い経験をさせて頂きました。阿部さんの「いらっしゃーい」は面白いし、素晴らしかったですね。(阿部さんの)包み込むような、高いところの『いらっしゃーい』、お上手でした。さすがでした。きっと練習してくださったんでしょうね。(笑)本作はこれから落語をするのに良い勉強になったので、是非皆さんにも楽しんで頂きたいですね。
『のみとり侍』2018年5月18日(金)公開
STORY
越後長岡藩藩士の小林寛之進(ひろのしん)(阿部寛)は、藩主・牧野備前守忠清精(ただきよ)(松重豊)主催の和歌の会に出席。そこで運悪く忠精の機嫌を損ね、「明朝より、猫ののみとりとして無様に暮らせ!」と江戸の裏稼業・猫ののみとりを命じられる。
「猫ののみとりって何ら ・・・?」
途方に暮れていた寛之進は、長屋で暮らすのみとりの親分・甚兵衛(じんべえ)(風間杜夫)とその妻・お鈴(大竹しのぶ)の元で働くことに。猫の“のみとり”とは文字通り、猫の蚤を取って日銭を稼ぐ職業。しかしその実態は、女性に愛をお届けする裏稼業であった。
住む場所もなくなった寛之進であったが、貧しくも子供たちに読み書きを無償で教える佐伯友之介(斎藤工)や長屋で暮らす人々の助けを借り、“のみとり”としての新生活が始まっていく。
ほどなくして、亡き妻・千鶴に瓜二つの女・おみね(寺島しのぶ)と運命的な出会いを果たす寛之進。
幸運なことに、初めての“のみとり相手”がおみねとなり、胸が高鳴る彼だったが、“のみとり”開始数分後、「この、下手くそ!」と罵られ失意のどん底へ。落ち込む彼の前に妻・おちえ(前田敦子)に浮気を封じられた恐妻家・清兵衛(せいべえ)(豊川悦司)が現れる。寛之進は、欲求に忠実な清兵衛に「拙者に女の喜ばせ方を教えてはくれぬか!」と頼み込むのだった。その甲斐あってか、寛之進の“のみとり”技術はめきめきと上達し、“のみとり”侍として一人前となっていく―――。
しかし、時代は、老中・田沼意次(たぬまおきつぐ)(桂文枝)の失脚により急遽“のみとり”禁止令が敷かれる。
寛之進はじめ“のみとり”たちは、一転、犯罪者として窮地に立たされてしまう――――。
果たして、寛之進は、運命の相手・おみねとの恋を成就させることができるのか?
そして武士として、男として、生き様を示すことはできるのか? 寛之進の運命は如何に!?
STAFF&CAST
監督・脚本:鶴橋康夫
原作:小松重男「蚤とり侍」(光文社文庫刊)
出演:阿部 寛
寺島しのぶ 豊川悦司 斎藤 工 風間杜夫 大竹しのぶ 前田敦子 松重 豊
伊武雅刀 六平直政 三浦貴大 笑福亭鶴光 ジミー大西 オール阪神
飛鳥 凛 雛形あきこ 樋井明日香 福本莉子 山村紅葉
桂 文枝
配給:東宝
映画『のみとり侍』公式サイト
2018年5月18日(金)全国東宝系にてロードショー!