世界遺産の町・アユタヤで本場ムエタイを見てきた【1】

ワット・ロカヤスタ。突如現れる、寝釈迦。
ワット・ロカヤスタ。突如現れる、寝釈迦。

いろんな意味でアツい旅

タイの気候は、暑気(3月~5月)、雨季(6月~10月)、乾季(11月~2月)と3つの季節がある。観光のベストシーズンは、乾季の11月~2月ではあるが、タイらしさを一番感じることが出来るのは暑気にあたる3月~5月で間違いない。
なぜなら、この時期に行われるお祭りは人の熱気も最高潮に達する(ある意味)激しいものが多いからだ。
その筆頭は、4月に行われる「水かけ祭り」とも呼ばれる「ソンクラーン」。現地の人も観光客もみんな一緒になって、水をかけまくるというお祭りだ。この時ばかりは、警備にあたる兵隊さんや警察にかけたってお咎めなし。濡れるのがイヤーなんて思っている観光客にだってお構いなしに、水は飛んでくる。そんな状況なので、腹をくくって濡れにいくのが潔し。
それに加え、まるでこれからの暑い季節の幕開けのようなお祭りが3月中旬にアユタヤで行われる。
その名も「ムエタイ・フェスティバル」。
およそ200年前のアユタヤ時代の勇敢なムエタイ戦士、ナイ・カノムトムに敬意を払う儀式をメインに、ムエタイ関連のデモストレーション、プロ、アマのムエタイファイトなど、さまざまなイベントが繰り広げられる。2014年の今年は10回目の開催で、盛り上がりも半端なかった。

気候も暑いし、アユタヤに訪れる人々のムエタイへの熱も半端なく、暑くて熱くてたまらない「タイらしい」旅を紹介していく。

アユタヤってどんな町?

今更であるが、アユタヤの説明をしたいと思う。
アユタヤはバンコクから北へ約76㎞の場所にあり、世界遺産好きの日本人にとっては「世界遺産の街」として知られる古都・アユタヤのことを指す。
タイ国民の主要な水路チャオプラヤー川が流れる、水の都でもある。
大阪も水の都と呼ばれるが、交通手段が今ほど発達していなかった時代の「水路」というのは、街の繁栄には欠かせないものだったことは想像に難くない。
ゆえに、アユタヤも1350年にウートン王が建都し、その後33人の国王に統治され豊かで華やかな文化をはぐくんでいった。
現在は、街の中に点在する荘厳な寺院や宮殿、パビリオンが当時の栄華を今に伝えている。また、のどかな田園、水上マーケットなど当時の生活を現代でもうかがい知ることができる場所もあり、タイ旅行においてはバンコクからの日帰り旅として圧倒的人気を誇る旅先なのである。
タイといえば、「象乗り」と思っている人にも、アユタヤは人気。なぜなら、アユタヤにはエレファントビレッジと呼ばれる象乗りができる場所もあり、観光客も気軽に象乗りにチャレンジできるからだ。
ちなみに、バンコクからアユタヤに行く際、ツアーなどを使わず個人で行く際にはバスが便利。
バンコク北バスターミナル(モーチット駅)からスタンダード1、2の2種類のエアコンバス(バックパッカーなどでお金を極限まで節約したいのでなければ、暑いのでエアコン付バスに乗ることを勧める)が、毎日5:00~19:00の間に20分毎に運行している。所要時間は約1時間30分程度。