【プレゼント】「清雅を標(しるべ)に-人間国宝 須田賢司の木工藝-」招待券

木工藝の真髄に迫る展覧会

「清雅」を標(しるべ)に、繊細かつ雅趣に富む独自な作風を築く木工藝家・須田賢司。木を精緻に加工して箱や調度品、家具を作り上げる指物技法を基礎に、象嵌(ぞうがん)や拭漆仕上げ、金具制作までも自ら手がけ、ときにフランス産の楓(かえで)などの特色ある洋材を取り入れた現代的な造形が大きな魅力です。
A:楓嵌装小箪笥「東方日出」(撮影:小林庸浩)
楓嵌装(かえでがんそう)小箪笥「東方日出(とうほうのひので)」(撮影:小林庸浩)
本展覧会では、小箪笥、箱、家具など多彩なジャンルの作品を中心に、銘木、道具、工房などの制作の舞台裏も紹介し、精緻な木工作品を生みだす背景に迫ります。
さらに、前近代から近現代へいたる日本木工史、稀有の銘木「御蔵島(みくらじま)産の桑」をめぐる指物師・須田家三代の物語なども紹介し、須田氏の作品や技術に集約された日本工藝史の要素もひも解きます。
伝統の指物から総合芸術「木工藝」へと昇華させた工藝の最先端の世界を、是非ご鑑賞ください。
B:須田賢司(提供:群馬県甘楽町)
須田賢司(写真提供:甘楽町)
昭和29年(1954)、祖父・須田桑月から続く木工家に生まれる。昭和48年から父・須田桑翠に師事し、木工技法を習得。母方の祖父からは漆芸を学ぶ。
平成22年紫綬褒章受賞、平成26年重要無形文化財「木工芸」保持者(人間国宝)に認定。現在、群馬県甘楽町に工房を構える。ニュージーランドやスウェデーン、デンマークでのワークショップ等、海外文化交流にも力を注ぐ。

清雅を標(しるべ)に-人間国宝 須田賢司の木工藝-
会期:2016年6月3日(金)〜7月10日(日)
料金:一  般 500円・大高生 300円・中学生以下無料・65歳以上(年齢証明提示で) 200円
会場:竹中大工道具館(神戸市中央区熊内町7-5-1)
主催:公益財団法人 竹中大工道具館
協力:群馬県甘楽町、公益社団法人 日本工芸会
公式サイト:http://www.dougukan.jp/special_exhibition/suda

「清雅を標(しるべ)に-人間国宝 須田賢司の木工藝-」
招待券5組10名様にプレゼント!

応募する!
応募締切りは6月1日(水)まで!!

主な展示品

古代中国では、満天の夜空の星々を生い茂る楡(にれ)の大木にたとえ「星楡」と呼びました。
楡で内部をつくり、外部は遠い宇宙の星団を思わせる杢をもった樟(くす)でまとめた作品。合口部分は黒柿(くろがき)を使い、ホワイトゴールドなどで象嵌(ぞうがん)を施し銀河を表します。小さな箱の中に広大な宇宙を閉じ込め、須田氏が愛好する「文人」の世界です。

ニュージーランドへの文化交流使として、デモンストレーションでつくった作品です。
ひとつは楓(かえで)の白さをいかした木地仕上げ。もう一方は黒漆で仕上げ、象嵌はニュージーランド特産の貝で彼の地の情景を表現しています。海外の木や素材を使ったモダンな表現も、須田氏の大きな魅力です。

この作品で使われる献保梨(けんぽなし)はなじみのない名ですが、明治以降の和家具や西洋家具によく使われました。品がよくどこかモダンな感じで、和洋どちらにも合う不思議な材です。この作品は「卓」として机に限定しない自由な使い方を想定。こうした自在な感覚は甲板の献保梨によく合います。
E:献保梨と楓の拭漆卓
献保梨(けんぽなし)と楓の拭漆卓(ふきうるし)