2023年9月1日(金)全国ロードショー
『バカ塗りの娘』

日本が誇る伝統工芸 津軽塗 通称“バカ塗り”

津軽塗が繋ぐ父娘の絆 そして家族の物語

 

 

INTRODUCTION

 

 海外では「japan」と呼ばれることもある“漆”から作られる漆器は、日本人の暮らしに欠かすことのできない日用品であり芸術品。本作では青森の津軽塗のひとつひとつの工程を丁寧に映し出し、津軽塗職人を目指す娘・美也子と寡黙な父・清史郎が、漆や家族と真摯に向き合う姿を描く。

 
 主人公・美也子を演じた堀田真由と津軽塗職人の父・清史郎役の小林薫は実際に地元の職人から津軽塗の技法を教わり撮影に挑んだ。監督は、初長編作『くじらのまち』でベルリン国際映画祭、釜山国際映画祭などで高い評価を得たのち、西加奈子の小説『まく子』の映画化も手掛けた鶴岡慧子。四季折々の風景や、土地に根付く食材と料理、人々の「魅力」を織り交ぜながら、津軽塗を通して家族の絆を繋いでいく―。

 

 

 

「私、漆続ける」
その挑戦が家族と向き合うことを教えてくれた――

 

STORY 

 青森県弘前市。津軽塗職人の青木清史郎(小林薫)と父の仕事を手伝う娘・美也子(堀田真由)が、年季の入った工房で作業をしている。工房からは漆が何度も塗られ、研がれ、その音だけが響いている。美也子は、高校卒業後、特にやりたいことが見つからず、家計を助けるために近所のスーパーで漫然と働きながら家業を手伝っていた。

 
 幼い頃から人とコミュニケーションを取るのが苦手で、恋人や仲のいい友人もおらず、家とスーパーを往復する毎日。唯一心を開ける存在は隣に住む吉田のばっちゃ(木野花)だ。父・清史郎は、文部科学大臣賞を獲ったこともある津軽塗の名匠だった祖父から津軽塗を継いだが、今は注文も減ってしまい、さんざん苦労しているようだ。そんな青木家は、工房の隣に建つ自宅で父娘の二人暮らし。家族より仕事を優先し続けた清史郎に愛想を尽かして、数年前に家を出ていった母(片岡礼子)。父と祖父の「津軽塗を継いでほしい」という期待を裏切り家業を継がないと決め、美容師となった兄・ユウ(坂東龍汰)。気づけば家族はバラバラになっていた。

 

 幼い頃から漆に親しんできて、津軽塗の仕事が好きだが、堂々とその道に進みたい、と公言できずにいた美也子だったが、ある日、父に久しぶりの大量注文が入り、嬉々として父の手伝いをすることに。そして、花屋で働く青年・鈴木尚人(宮田俊哉)との出会いをきっかけに、漆を使ってある挑戦をしようと心に決める。しかし、清史郎は津軽塗をやっていくことは簡単じゃないと美也子を不器用に突き放す。それでも周囲の反対を押し切る美也子。その挑戦が、バラバラになった家族の気持ちを動かしていく――。

 

STAFF&CAST

堀田真由/坂東龍汰 宮田俊哉 片岡礼子 酒向 芳 松金よね子 篠井英介 鈴木正幸
 ジョナゴールド 王林/木野 花 坂本長利/小林 薫
 監督:鶴岡慧子 脚本:鶴岡慧子 小嶋健作
 原作:髙森美由紀「ジャパン・ディグニティ」(産業編集センター刊)

映画公式HP:https://happinet-phantom.com/bakanuri-movie/
 配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
©2023「バカ塗りの娘」製作委員会 

 

9月1日(金)シネスイッチ銀座ほか全国公開
8月25日(金)青森県先行公開